| Game UI Designer |
2024年に新卒入社したUI/UXデザイナーNamさん。韓国と日本で異なる分野を学び、文化や言語の壁を越えて挑戦の扉を開いた彼女は、入社2年目にしてリードデザイナーを任されるまでに成長を遂げました。その背景にあったのは、“好き”を原動力に、自ら考え抜いて動く力。そして、どんな壁も乗り越える行動力でした。 「自走×行動力には自信がある」「任せてもらえる環境で挑戦したい」と思う人は、きっとこの記事が今後のキャリアの選択肢を考えるヒントになることでしょう。 ぜひ、ご覧ください。
韓国出身。韓国大学でゲームコンテンツコースを卒業した後、京都精華大学で新世代漫画コースを卒業。2024年新卒としてレアゾンHD/ルーデルに入社。現在は既存タイトルのリードデザイナーとして従事。
私は大学に2回入学しています。韓国ではゲーム学科、日本では漫画制作を学ぶ大学に進学しました。デザインに夢中になったきっかけは、父の仕事の資料を手伝ったことです。その時の楽しさが忘れられず、6年ほど独学でデザインソフトでイラストやデザイン制作をしていました。在学中はデザイン会社でアルバイトも経験し、「好きなことを仕事にしたい」という思いが増していったのです。
韓国でゲームづくりの基礎を学んでいた際、「ストーリーの構成力が足りない」と講師に指摘されたことが転機となりました。「物語をビジュアルにのせて伝える力をつけたい」と思い、日本で漫画制作を学ぶ道を選択。自らの世界観や物語の組み立てを磨くことで、ゲームという総合芸術に活かしたいと考えたからです。
また、日本の文化やアニメが大好きで、推しの声優のラジオを字幕なしで聞きたいがために、日本語を学んでいたのも理由の一つです。私は昔から、“好き”に全力なタイプ。その性格が功を奏し、某漫画アプリのコンテストで奨励賞をいただくほどに、「伝える力」は形になっていきました。
着実に能力を高めていましたが、就職活動ではビザや言語の壁が高く、苦戦しました。そんな中で出会ったのがルーデルでした。選考ではポートフォリオとスキルそのものを見てくれて、「ここでなら本気で挑戦できる」と感じました。緊張で面接の記憶はほとんどありませんが、後から「グラフィックの制作スキルが評価された」と聞いて、本当に嬉しかったです。
配属されてすぐは、既存素材の加工や模写でスキルを磨く日々。まずは現場に慣れることを優先して、先輩の仕事をひたすら観察しながら、Slackやマニュアルを読み込み、少しずつ自分で動ける範囲を広げていきました。
入社して3ヶ月が経つ頃、新規タイトルのデザインコンペのチャンスが訪れました。
ルーデルでは年次に関係なく、誰でもコンペに参加することができます。この機会を通じて、実際のゲームで使われることを想定したデザイン制作に初めて本格的に取り組むことができました。
そして入社2年目、コンペに参加したゲームタイトルのリードデザイナーに抜擢されました。正直、自分の得意なテイストとは違うため、最初は戸惑いました。私の得意なテイストは可愛い系のデフォルメキャラで、担当タイトルは筋肉質でダークな世界観が特徴のバトル系だったからです。「この世界観をリードデザイナーとして、表現できるのだろうか?」という不安もありました。
でも、引き継ぎのときに「どういう意図でこの色を使っているんですか?」「この表現にはどんな意味があるんですか?」と前任のリードデザイナーの先輩に何度も何度もSlackで質問しました。あまりにも質問していたので、「こんなに質問してて大丈夫ですか?」と聞いたら、「ばんばん聞いてください!」と言ってもらえたことが、とても心強く思えました。
それからは、どんなに忙しい時でも遠慮せずに聞くようにしましたし、少しでも吸収しようと一つ一つの業務に全力で取り組みました。「これを自分の手で形にできたら絶対に成長できる」——そう信じて、今も日々奮闘しています。
ルーデルで働く中で、私が意識していることは“伝わる”コミュニケーションです。特に運営チームとのやり取りでは、ゲーム内イベントのスケジュールや販売物のUI仕様など、日々たくさんの調整が発生します。
Slackの文面だと冷たく見えてしまうこともあるため、相手の席に行って説明することも。けれど、運営チームは多忙。対面で話せない時は絵文字をつけ、語尾を柔らかくすることで、話しかけやすい空気を作るようにしています。
そのうち、相手も自然と絵文字で返してくれるようになって、双方向のコミュニケーションが生まれていきました。小さな工夫かもしれませんが、それだけでやり取りがスムーズになると実感しています。
後輩とのやり取りでも、言葉のニュアンスにはとても気をつけています。私が外国籍ということもあり、「ちょっと言い方が強かったかな」と感じることもあるので、「今の言い方、大丈夫だった?」と確認したり、最初から「困ったことがあったら何でも聞いてね」と伝えるようにしています。
一度、修正依頼がうまく伝わらずに後輩が迷ってしまったことがありました。その経験から、今はスクリーンショットに注釈を加えたり、参考画像を添えることで、よりわかりやすく伝えるよう工夫しています。
少しずつでも「伝え合える関係」が築けてきたと感じていますし、安心して会話できる空気を自分からつくっていくことも、ルーデルのデザイナーの大切な仕事だと思っています。
ルーデルには、「自分で考えて動く」ことが当たり前の文化があります。デザインの現場でも、あらかじめ正解が決まっているわけではありません。「この仕様で本当に良いのか?」「もっと魅力的な見せ方はないか?」と、自問自答を繰り返しながら、日々の制作に取り組んでいます。
そんな環境で、私が最も大切にしているのが、「ユーザーがお金を出してでも手に入れたい」と思える体験をどう生み出すか、という視点です。
そのためには、まずデザイナー自身が自信を持ってクリエイティブをつくることが欠かせません。実際に、私が担当するゲームでは、イベント報酬として用意される特別なフレームがあります。振り返ると、「これは自信作だ」と思っていたデザインは多くのユーザーが装着してくれました。一方で、「ちょっと不安かも」と感じていたものは、あまり使ってもらえませんでした。
この経験から、「ユーザーに届くクリエイティブをつくるには、まず自分が納得いくまで考え抜くことが大事」だと学びました。ゲーム開発では、ユーザーの反応がリアルな数字として返ってきます。その手応えと責任感が、私にとって次の挑戦への大きな原動力になっています。
私のこれからの目標は、新規タイトルのデザインを0→1で手がけることです。実は、1年上の先輩が新規ゲームのリードデザイナーに抜擢される姿を間近で見て、「次は自分の番だ」と強く思うようになりました。そのために、これからの1年で制作スキルはもちろん、プロジェクトマネジメントや後輩育成など、幅広い力を高めていきたいと考えています。
もしあなたが、
「短期間で試行錯誤しながら成果を出したい」
「自走することが称賛される環境で働きたい」
「ユーザーへの価値を考え抜きたい」
そんな想いを持っているなら、ルーデルはぴったりの場所です。
ここには、決まった正解はありません。でもだからこそ、自分で考え、自分で動き、形にしていく面白さがあります。その分、成長できる機会も無限にあると感じています。
仕事に慣れ俯瞰できるようになってきたためか、最近になって自分とルーデルの目指す方向が同じだと気づきました。「自分の頭で考え、行動し、前に進む」。そんな価値観が、自然と重なっていたんです。
最初は緊張もありましたが、今では自分の居場所になり、毎日を心から楽しんでいます。挑戦したい気持ちがある方にとって、ここはきっと新しい一歩を踏み出せる場所です。あなたと一緒に、プロダクトを育てていける日を楽しみにしています。
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